A.どちらがお得かは断言できませんが、全額をローンで組んだ方がお得なケースもあります

頭金を多く入れると不動産投資ローンの借入額が減り、毎月の返済負担や利息の総額は少なくて済みます。そのため、多くの人はある程度の頭金を準備してから不動産投資を始めます。

しかしながら、頭金を貯めることも良い点ばかりではありません。 例えば、頭金を貯めるのに時間がかかって不動産投資ローンの借り入れが遅れると、老後まで返済が必要になり、返済による負担が家計を圧迫する可能性があります。

また、頭金を準備している間に不動産投資ローンの金利が上昇して、毎月の返済負担や利息総額が上昇するケースも考えられます。そのため、不動産投資ローンの金利が低く、返済期間が長くできるうちに、資金を借り入れで賄って不動産投資を始めるのも一つの方法と言えるでしょう。

借入による投資においては、投資した金額以上の投資効果を得られることを意味する「レバレッジ効果」を効かせられる点も注目に値します。貯蓄の信仰が強い日本では、借入が良くないものだと考えている人は少なくありません。しかし、投資大国のアメリカでは積極的に借り入れを利用し、レバレッジを効かせて不動産投資をしている人が数多く存在します。

もちろん、貯蓄がない状態での借り入れや、返済できる見込みのない借り入れはオススメできません。手持ち資金が不足していると、建物の修繕や空室が発生した際に対処が難しくなるためです。また、無理な借り入れは、自己破産のリスクを高めることも覚えておきましょう。

フルローンで不動産投資を始める際場合は、ある程度の貯蓄は確保したうえで、借り入れ前に完済できる見込みがあるか入念に確認をしましょう。